剣が峰

■日産自動車・ルノーとゼネラル・モーターズ(GM)のトップ会談が14日にも実現する見通しで、市場は提携交渉の行方を見守っている。3社の株価は提携構想が発表された6月30日直後に一時急騰した後、こう着状態に入っている。今後明らかになる具体的な提携内容を、専門家はどうみるのか判断基準を探った。
ゴーン社長は13日付仏紙のインタビューで、日産がGMに出資しなければ提携の効果が出ないとした。フィッチ・レーティングスの水野辰哉ダイレクターは、出資割合など「GMへの関与度に注目している」と語る。「関与度が高まれば、それだけ両社の(格付けなどの)評価が接近する」とみているためだ。
関係筋によれば、日産とルノーはGMに対してそれぞれ10%(約2000億円)出資することに関心を示している。日産・ルノーの出資がより少なければ、経営への影響力が限定的になっても、GMの業績が悪化したときに手を引きやすい。しかし20%ではGM再建の主導権が握れないうえ、GM自体が破産すれば2000億円が吹き飛ぶ。クレディ・スイス・ファースト・ボストン証券の遠藤功治アナリストは「簡単には手が引けないため、追加出資のリスクも残る。中途半端だ」と指摘する。 そもそも、専門家たちは提携自体のメリットに疑問符をつけている。遠藤アナリストによれば、環境・安全技術では双方とも遅れている上、互いに商品構成が似ているためOEM(相手先ブランドによる生産)供給でも効果が出にくい。3社ともに販売不振で工場の稼働率が低いため工場の相互活用もメリットが薄い。部品・車体の共通化が効果を現すには新車を開発するまでの4―5年が必要となる。アルミニウムなど汎用性の高い素材の共同購買によるコスト削減効果も日産・ルノーの場合でさえ購買コスト約5兆円の1%にあたる500億円程度のコスト削減効果しかなく、GMとの提携でも効果は期待薄だ。(ロイター)
※資本提携しようがしまいが、アルミは下げませんぜ、ゴーンの旦那。